◆7月スタートのTVアニメについて
暑い日が続きますね!
みなさん、いかがおすごしですか?
こう暑いとアニメのエアチェックも非常に大変ですね!
この間なんかDVD録画した番組をみていたら
いきなりブレーカーが落ちてしまいました!
テレビと炊飯ジャーと電子レンジとエアコンでは
我が家の電力に耐えきれなかったようです
だから、気温30度の熱帯夜のなか
ときどきフリーズぶっこくDVDプレーヤーを団扇で仰いで
なんとかしのいでいる今日この頃です!
『アニメを見るのってこんなに大変なことだったっけ?』
なんて話を、コミケの前夜に会場前で
警備員の目を盗んで物陰で
友達と虫除けスプレーを掛け合っているんだから
これはもう誰のせいでもないですね‥‥‥
というわけで、いってみましょうか!
斬♪鮫が睡魔と戦ってお贈りする
恐怖の7月スタートアニメ番組初回チェック・地上波編!

GIRLSブラボー 1st.season
【フジテレビ系列 毎週月曜深夜2:28-】
■第1話『お風呂場からブラボー』
内 容 背が低く気が弱い佐々木雪成はどこにでもいるイジメられっ子だった
その日もみんなから掃除当番を押しつけられ
家に帰ると、隣の幼なじみの小嶋桐絵にイジメられて
だが、桐絵に蹴られ、浴槽へと落ちたそのとき
雪成の身体が消えた
気が付くとそこは見たことのない世界だった
批 評 萌え一直線ってカンジです
萌え→ギャグ→シリアス→萌え→ギャグ→シリアス‥‥‥
ひたすらその繰り返し
そもそもこれ、本当はすごく悲しいお話なんですよ
学校では女のコからもイジメられて
そのトラウマでジンマシンができるなんて‥‥‥
それをギャグにしてしまうあたり
なんか凶暴だなって冷静にカンジました
やっぱりギャグの根っこって差別感なんでしょうか?
お伽草子
【日本テレビ系列 毎週火曜深夜1:23-】
■第1話『頼光』
内 容すいません。見逃しました!
ギャラクシーエンジェル
【テレビ東京系列 毎週水曜深夜1:00-】
■放送第1回(第1話・第2話)
内 容【第1話】
エンジェル隊はいつの間にか解散していた
それぞれがつまらない生活を繰り返す日々
同じ事の繰り返しにだんだんとイヤ気がさしてくる
そしてあるとき、彼らは気づいた
自分たちはエンジェル隊だったこと
そして自分たちは殉職して地獄に堕ちたことを‥‥‥!
だが、そのときミルフィーユだけは別なところにいた
彼女は天国にいたのだ
【第2話】
烏丸ちとせは病んでいた
自分はフジの病。もうすぐ死ぬんだと
せめて死ぬ前に何かやりたい
そんな彼女の前にエンジェル隊の歓声があった
ちとせはエンジェル隊に入隊し
それぞれに勇気をもって歩み寄るが
彼女の言動そのものがエンジェル隊を分裂させた
彼女こそ犯罪的なナルシストだったのだ
批 評 GAは先が読めないお話なので『何か仕掛けてくるな』と思ってました
そしたらミルフィーユ以外全員死亡&地獄行き!
のっけからフツーに暮らすエンジェル隊の生活
でも、これ、かなりネタバレでした
昨年暮れに放送されたSPで
ミルフィーユが死んでいたことからして
『今度はミルフィーユ以外のエンジェル隊が死んでいたとか』
って、声優スクールのみんなと話していたばかりでした
その意味で『あ、やっぱり』というカンジ
でも、ある意味これってGAならではの御約束ってカンジで
みんなも結構納得してました
考えてもみれば、初回でレギュラーを殺すなんて
世界中どこのアニメを捜しても絶対ありません!
これが出来るのってやっぱりGAだけだと思います
(第2話ではフツーにエンジェル隊が現世に戻ってるしね)
あと、今回新シリーズをスタートするにあたり
朝枠から深夜枠への移動という点で
視聴層の変化に対する制作スタッフの対応が注目されていましたが
ストーリーやキャラ説明といった邪魔なものは一切なく
まったく媚びずにGAワールドをありのままにスタートしたところも
すごく潔くて好感が持てました(嫌みじゃなくホンネで)
GAの凄さを改めて実感しました!
KURAU Phantom Memory
【テレビ朝日系列 毎週木曜深夜2:12-】
■第1話『広い世界へ』
内 容父の原子衝突実験を見学していた少女クラウは
事故でもう一つの超能力人格・リナクスが産まれた
その10年後、クラウはリナクスとともに
困難な仕事を解決するSFサスペンス
地上波唯一の6月先行スタート作品です!
批 評夏の番組改編の一番手というだけに
業界関係者の多くも注目したんじゃないのかな?
第1話は衝突実験から事故へと展開するあたりが
勢いがあって良かった
それと22世紀の地球の未来がとても印象的でした
マリア様がみてる 〜春〜
【テレビ東京系列 毎週日曜7:30-】
■第1話『長き夜の』
内 容私立リリアン女学院高校では特定の先輩が
後輩を指導するスールと呼ばれる契約がある
1年生の福沢祐巳は
憧れの先輩の小笠原祥子の妹と契約することができた
淑女の祥子とおっちょこちょいな祐巳を中心に
リリアンで巻き起こる様々なスールたちの
日常を丁寧に描いた女の子のための学園ドラマ
今回はセカンドシリーズとして祐巳の1年生の3学期からスタート!
批 評前のシリーズは水曜の深夜1時に放送してました
で。今回はその続編ということなんですが
放送時間は日曜の朝7時30分‥‥‥
この時間に起きてる人って
やっぱり小学生のオコチャマ、ですよね‥‥‥
そのへん、どうなってるのかが今回一番の注目でした
確かに最終的に山百合会(リリアンの生徒会)が全員揃って
顔見せみたいなものはできたようなんですが
そこまでに祐巳が聖に車で拉致されちゃったり
祥子の着物姿を見たいとか
結構、アダルティックなんですよね
そこらが、初めて『マリア様‥‥』をみた女の子たちが
どこまでついて行けるのでしょうか?
大体、深夜から朝に移動した時点で
視聴層が完全に変わっているのに
リリアンのスール制度の説明もヤにあっさりだし
ロサキネンシス・アンプートゥンとか
スールの別称をどこまでオコチャマが理解するのでしょう?
男の子は、好きになったら設定を呑み込む性格がありますが
(そこらをトレカとかグッズ販売を企業がやるんですよね)
女の子の場合は、まず憧れから入りますし
その誘い込みのハードルが結構キツかったかも?
アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル
【NHK総合 毎週日曜19:30-】
■第1話『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』
内 容名探偵エルキュール・ポワロが
ヘイスティングス大尉とともに難事件を解決する
アガサ・クリスティーの名作ミステリーをアニメ化
さらに、もう1つのクリスティー作品の
名探偵マープルも登場し
全42話で贈るNHKの大河アニメ第2弾!
批 評見てしまいました!
『ワンピース』を犠牲にして...
正直、ちょっとガッカリです!
というのは、アガサ・クリスティーの作品って
シャーロック・ホームズに並ぶすごいミステリーじゃないですか
それもすごく奇抜なトリックで、謎解きをしたときに
『あ、騙された!』って思うような
それがなかったんです!
今回、黄門様がポワロ役として初CVをしましたが
やっぱり、ドラマ版の『ポワロ』の
あのトロッとしたポワロのイメージがまずあって
なんか物足りなさがありました
それしても長いタイトルです!
蒼弩のファフナー
【NHK総合 毎週日曜19:30-】
■放送第1回SP『楽園』
内 容私にはわかりません‥‥‥
批 評初回1時間スペシャルというフレーズと
『ナデシコ』『ステルヴィア』に続くXEBECの3部作というアバンタイトルに
『すごく頑張っているんだ』と第1印象を持ちましたが
なんてことはありません!
次週が参議院選挙特番のため1話と2話の連続放送
で。気になる内容は‥‥‥
謎の敵の襲来、地下シェルターに避難、巨大人型兵器
‥‥‥そうです!
『新世紀エヴァンゲリオン』
あれのまったくの焼き直しなんです!
ちょっと酷くないですか?
日本SF大賞受賞の方がシナリオ顧問をやってたり
『ガンダムSEED』のスタッフの方がキャラデザインやってたり
結構凄いスタッフが揃っているんですよ!
それが‥‥‥これ?
なんか『ナデシコ』云々とかそういう問題じゃなく
それ以前に『なぜ、これを今?』
そもそも私は『エヴァ』自体がそれほど好きではないんです
あの、やたら哲学で人を煙に巻くのを見ると
ついて行けなくなって眠くなるんです
案の定、今回も眠くなってきて
実は最初の8分で眠ってしまいました!
(気が付いたら朝7時にTVがオハスタをやってました)
多分、私はもう二度と見ないでしょう

えーと。また、何気に毒を吐いてしまいました
今回は各局とも新番組が1コか2コで、ほとんどが深夜です
全作品チェックできるかなと思ったんですが
1つ、落としてしまいました
やっぱりアニメって自分の嗜好が出ますよね
だから、あまりこんな批評なんか気にしないでくださいね
好き勝手に言ってるだけですから!
私個人の総評としては
気合いが入った作品がコケていて
減点法でGAの一人勝ち

‥‥と思うのですが?
全てのヤンマーニ・ファンにおくる敗北宣言!
前回、前々回と酷評した問題のアニメ
『MADLAX』
観賞批評はもうしないことにしました
というか、もう見てません
理由は『お話が絶望的に面白くない』ため

◆夏だッ! アニメだッ! 対談だッ!
毎日毎日、本当に暑い日が続いてます
こう暑いと文章を書くのもヤになってきますね
というワケでもないんですが
『あにめチックターミナル』夏休み特別企画
『夏だッ! アニメだッ! 対談だッ!』
‥‥‥‥をお送りしようと思います
お世話になっている方を招き
アニメ番組について語り合っていただくという
夏バテモードまっさかりな企画
今回はみゆチさんとくぱあ亀吉さんをゲストに
先月20日に都内のファミリーレストランで収録しました
では、さらっといってみましょう!

■星の数ほど人がいて、人の数ほどアニメがある
斬♪鮫:『あにめチックターミナル』夏の特別企画『夏だッ! アニメだッ! 対談だッ!』!
亀 吉:ほらほら、拍手! 拍手!
みゆチ:わー!
斬♪鮫:こんにちわ、おひさしぶり、はじめまして。『あにめチックターミナル』主宰の斬♪鮫です
亀 吉:でた、アニメボイス声!
みゆチ:ねぇ、それ、誰、誰?
斬♪鮫:『機動戦艦ナデシコ』イネス=フレサンジュさん
みゆチ:誰?
亀 吉:いよぉ! イネスさん!
斬♪鮫:ゲストのご紹介です。前で勝手に盛り上がっている方々、どうぞ!
みゆチ:みゆチです!
亀 吉:くぱあ亀吉です!
斬♪鮫:以上の方々で東京都杉並区の某ファミリーレストランからお送りしたいと思います!
亀 吉:拍手! 拍手!
みゆチ:わー、パチパチパチ
斬♪鮫:すごい緊張した。どーなるかと思った!
みゆチ:うまいよ、すごく。ですよね?
亀 吉:ホント、ホント
斬♪鮫:ありがとうございます
亀 吉:‥‥‥
みゆチ:‥‥‥
斬♪鮫:‥‥‥
亀 吉:続けて、続けて
斬♪鮫:すいません。なにから話そうかなって思って
みゆチ:怖かった! いまの沈黙!
亀 吉:こういう対談って2人とも初めて?
みゆチ:初めて!
斬♪鮫:やったことないですね
亀 吉:とりあえず思ったこと喋っちゃっていいよ
斬♪鮫:はい
亀 吉:ミスったらミスったでやり直せばいいから
斬♪鮫:すいません。頑張ります
みゆチ:あ、そうか。局長はやったことあるんだ
亀 吉:今日は亀吉でよろしく
みゆチ:え? 何で、何で?
亀 吉:立場的に上になっちゃうから。二人ともよろしく
みゆチ:はあい
斬♪鮫:では亀吉。『あにめチックターミナル』、どうですか?
亀 吉:いいです、私は好きです
斬♪鮫:ありがとうございます
亀 吉:評判もいいようですし、いいんじゃないんでしょうか
みゆチ:私のはどうなんでしょう?
亀 吉:‥‥‥‥いいんじゃないんでしょうか?
みゆチ:ホントに?
斬♪鮫:いま、少し間がありましたね
みゆチ:メールとかっていくつ来てるんです?
亀 吉:‥‥‥‥だね
みゆチ:はあ?
亀 吉:だから‥‥(指で0を描く)‥‥だね
みゆチ:ムカツク!
亀 吉:いや、気にしないでいいって。まだオープンして3ヶ月だよ? 最初はそんなもんだって
みゆチ:でも、斬♪鮫さんの‥‥‥
亀 吉:『あにめチックターミナル』は特殊なジャンルだから。ふつうのシナリオのホームページとしてはこんなに反響のあること、ほとんどないから安心して
みゆチ:わかりました。局長の言葉を信じて安心します(笑)
亀 吉:うん。今日は亀吉でよろしく
みゆチ:どんな人が見ているんですか? 『アニメチック‥‥‥』
斬♪鮫:わからない。どんな人だろう?
亀 吉:メールを見る限りいろいろだよ。学生さんとか営業の人とか
みゆチ:営業?
斬♪鮫:サラリーマンみたい
亀 吉:別にある特定の世代とか、そういうのはないみたいだね
みゆチ:じゃあ、何でこんなに反響があるんでしょ?
亀 吉:それだけ見られているってことかな?
みゆチ:ホームページが? アニメが?
亀 吉:両方がじゃないのかな? そこらへんはどう?
斬♪鮫:アニメ人口は多いと思いますけど、でも、なんで私のホームページが
亀 吉:そうだね
斬♪鮫:他にもいろいろあるんですよ。私なんかより情報持っているホームページなんて
みゆチ:だって。それは■■■ステーションがすごいからなんじゃないの?
亀 吉:何気にお褒めの言葉、ありがとう
みゆチ:そのかし、私のホームページも何とかしてください
亀 吉:だったら何か仕上げてきてね
みゆチ:だって。こっちはそれが出来ないから‥‥‥
亀 吉:斬♪鮫さんは掲載させる文章や情報があるから、■■■ステーションの更新に関係なく、随時アップロードしているんだよ? そこんところを忘れないで欲しいんだけど?
みゆチ:うー、マジにヘコむ‥‥‥
斬♪鮫:なんか話がとびとびになってます
亀 吉:そうだね。これじゃあテキストにしたらとんでもないことになりそうだな。議題みていなの、用意してないかな?
斬♪鮫:あります。いくつか
亀 吉:さすが!
斬♪鮫:対談するってことで、そういう準備が必要かなって思って
亀 吉:ほらほら。こういうところで差をつけるんだよ
みゆチ:ちょっとウザい
斬♪鮫:まず、お二人が最近、見ているアニメ番組をお聞かせください
亀 吉:アニメ番組か
斬♪鮫:まずみゆチさんから
みゆチ:私? 別に。ヒマなときテレビをつけたりしたとき、やってたものとかは見たりするけど?
斬♪鮫:例えば?
みゆチ:例えば? うーん、なんだろう? べつに題名とかチェックしているわけじゃないんで
斬♪鮫:じゃあ、時間とか、何曜日かとか?
みゆチ:よく見るのは週末の7時ぐらいにやっているの。金曜か土曜かのどっちか
亀 吉:『ドラえもん』じゃないよね?
斬♪鮫:『クレヨンしんちゃん』
みゆチ:そうそう。しんちゃん。しんちゃん、よく見るよ。けど、その後にやっているヤツ
亀 吉:あ、あれか。毛が伸びたりするやつ?
みゆチ:あー! 亀吉も見ているんですか!
亀 吉:いつもしんちゃんの続きで見ちゃう。何だっけ? あれ?
みゆチ:ババアとかベーベとか。かなりふざけた題名でしたよね!
斬♪鮫:『ボーボボ』です
亀 吉:そうそう! ボーボボ!
みゆチ:あれボーボボっていうだ
斬♪鮫:正式には『ボボボーボ・ボーボボ』。東映アニメーションが制作しているナンセンス・ギャグ番組ですよ
亀 吉:とにかく、やたらギャグばっかりだよね?
みゆチ:それも全部、毛ですよ! 毛!
亀 吉:あれをあの時間に放送しているところが冒険かもしれない
みゆチ:どうなの? 視聴率的に
斬♪鮫:悪くないですよ
みゆチ:ウッソ? すごく悪いかと思ってた
斬♪鮫:むしろ、自分の番組を低視聴率だとしているところをギャグにしていますし
亀 吉:現にここに2人、見ているわけだし
みゆチ:しんちゃんとは明らかに別の笑い
斬♪鮫:しんちゃん自体がブラックな笑いだけど。ボーボボはそれを通り越していますよね
亀 吉:不完全燃焼なんだよ、いつも
斬♪鮫:『ボーボボ』のほかには?
みゆチ:ほか? ほかは結構、当たり前かもしれない。『サザエさん』とか
斬♪鮫:では、亀吉。ボーボボの他は?
亀 吉:そうだな。まず火曜深夜の『MONSTER』、水曜深夜の『ギャラクシーエンジェル』、日曜朝の『ふたりはプリキュア』‥‥‥
斬♪鮫:見てますねー。それと何気にプ‥‥‥
みゆチ:亀吉、もしかしてアニメオタク?
亀 吉:いや。『アニメチック‥‥』の制作を手伝ってからかな。いろいろチェックするようになったのは
斬♪鮫:亀吉的にどうですか? 一番のお気に入りは?
亀 吉:うーん。すごくハマっているってものはないんだけど。あえて言うのなら『鋼の錬金術師』かな?
斬♪鮫:いいところを押さえますね
亀 吉:かなりドラマを真剣にやっているし。テーマも今的だし。セリフがカッコイイ!
みゆチ:錬金術のドラマですか?
亀 吉:というか、錬金術を巡るドラマかな?
斬♪鮫:国家錬金術師になってまで得たい長い旅のドラマですか?
亀 吉:そうだね
みゆチ:国家錬金術師?
亀 吉:一度見てみな。けっこう面白いから
みゆチ:何時にやっているんですか?
斬♪鮫:TBSで土曜日の午後6時から30分間
亀 吉:6時だっけ? 5時とかじゃなく?
斬♪鮫:6時ですが?
亀 吉:いや。いつもその時間、家にいなくて録画しているから‥‥‥
斬♪鮫:あ、そうなんですか?
亀 吉:で、そのあと続けて3チャンに録画予約していたり
みゆチ:3チャン? 教育テレビ?
斬♪鮫:『カード・キャプター・さくら』ですか?
亀 吉:ゴメンなさい。結構ツボです
斬♪鮫:いえいえ。やっぱり男の人なんですね、亀吉って
みゆチ:それ、エロいのですか?
斬♪鮫:エ‥‥‥エロい?
亀 吉:NHK教育テレビでやると思う?
みゆチ:でも、いまので何となく、そんなカンジかなって
斬♪鮫:エロくはないよ、カワイイ系
みゆチ:カワイイの?
斬♪鮫:美少女中学生のさくらが、世界中に散らばったクロウカードを集める物語。世界中といっても、実はさくらの近所ばかりなんだけど
みゆチ:亀吉、もしかしてロリコン?
亀 吉:ロリコンすか?
斬♪鮫:ちょっと違うかも。お話じたいがかわいいし
亀 吉:毎回バトル・コスチュームを変えるんだよー
みゆチ:コスプレ?
斬♪鮫:それともちょっと違う。意識はしてるかもしれないけど
亀 吉:あれ確か再放送だったよね
斬♪鮫:はい。あれがきっかけでCLAMPさんは『機動天使エンジェリックレイヤー』『ちょっびッつ』と作っています。『ちょびっツ』は『さくら』の制作スタッフがほぼ全員、そのまま作りました
亀 吉:あ、そうなんだ
斬♪鮫:亀吉、『ちょびっツ』は?
亀 吉:見ていないな
斬♪鮫:DVD出てますから。今度、ぜひ見てください。たぶんハマると思いますよ?
亀 吉:いや。でも、ああいうのってハマッたが最期、とんでもない世界に連れて行かれそうで
斬♪鮫:そうですか?
亀 吉:なんか、キミと一緒にコミケに並んでいたりするようになるかも
斬♪鮫:一緒に並びましょうよ!
亀 吉:やめてくれー
■ぢゃっぢゃ〜ん! 初心者はエレガントにアニメ作品
斬♪鮫:みゆチさんはあまりアニメとか好きじゃないの?
みゆチ:別に。好きとか嫌いとかじゃなくて↓
亀 吉:でも、『ボーボボ』見てるし
みゆチ:たまたま見ているだけですってぇ↓ 亀吉みたく、のめり込むようなものは‥‥‥
亀 吉:のめり込んでる?
斬♪鮫:かなり‥‥‥
亀 吉:そうだったのか
みゆチ:私の場合、アニメっていうと、何かやたらマニアックな専門知識とか、エロいのとか、そういうイメージばかりがあって
斬♪鮫:そう‥‥‥
みゆチ:ゴメンなさい。あくまでも私のイメージですから
亀 吉:でも、最近のアニメって、ずいぶんドラマ性が出てきたよね
斬♪鮫:はい。シリーズアニメのほとんどが、主人公の葛藤がメインとなっています。その中でそれぞれのジャンルの特性を演出しているっというのか‥‥‥
みゆチ:そのジャンルがけっこうディープだったり‥‥‥
斬♪鮫:でも、お話の基本は一緒です。悩む主人公、それを友達たちと一緒に解決していく、それが今のアニメのパターンです
亀 吉:その意味で言えば、アニメがドラマ化しているのかな
斬♪鮫:一言でいえばそうだと思います。基本的に主人公が悩むときって、結構ポイントが高いんですよ
みゆチ:何のポイント?
斬♪鮫:んー、言葉にすると難しいんだけど。絵になるということ?
亀 吉:まあ、どこの世界にしても、シナリオのストーリーのパターン自体は限られているからね
斬♪鮫:そういう意味で、亀吉あたりは入りやすい世界じゃないんですか?
亀 吉:入るだけなら
みゆチ:がんばれ、亀吉! アニメ海道まっしぐらの旅!
亀 吉:そいつはカンベンしてください!
斬♪鮫:でも、体質的には会っているかも
みゆチ:でしょ?
亀 吉:斬♪鮫さん、キミまでいうか?
斬♪鮫:いえいえ。別にアニメにハマッることはオタクになるってことじゃないですし。よく、いますよ、亀吉ぐらいの年齢層でも、ショップに通っている人とか
亀 吉:マジですか?
斬♪鮫:アニメイトなんかでもポイント集めて景品貰ってる人とかよく見るし、コミケ会場でもよく見るし
亀 吉:真面目な話、どうかな? そういうのは‥‥‥
斬♪鮫:いいんじゃないんですか? 別に
亀 吉:例えば掲示板に『■■■ステーションを更新したにょ!』とか‥‥
みゆチ:ありえない!
亀 吉:ついでにネコ耳なんかつけたり‥‥
みゆチ:マジでコロす! 絶対コロす! 速攻コロす!
斬♪鮫:なにもデジ子ワールドにハマる必要はないかと‥‥‥
亀 吉:ごめん、ごめん
斬♪鮫:なんかそういうイメージなんですよね。ほかの人たちから見たアニメオタクって。コスプレとか、フィギアとか
みゆチ:でも、実際そういう事、やってる人いるし
斬♪鮫:確かにいますよ。でも。皆さん、アニメオタクというとフィギアだコスプレだって一括りにしてますが、基本的にそういうのって、作品の延長線上のものですから
みゆチ:どういうこと?
斬♪鮫:最初からコスプレとかフィギアが好きで入っていく人っていないと思うんですよ。まず、ある作品が好きになって、そのあとでごく一部のマニアが、自分なりに作品の世界に入るために、そういう路線を楽しんでいるんです
亀 吉:ごく一部のマニアだよね
斬♪鮫:はい。アニメを見ているだいたいの人は、フツーだと思いますよ
亀 吉:じゃあ、初心者でも楽しめる作品ってないかな? アニメの世界ってディープな路線が多いじゃない? いまいちどこから入ればいいのかわからないと思っている人も多いと思うんだ
斬♪鮫:そうですね
亀 吉:斬♪鮫さんがお薦めする、初心者が楽しめるアニメって?
斬♪鮫:んー、いろいろありますよ。『ナウシカ』とか『ルパン』とか
亀 吉:いや、でもそういうのって、日テレが金曜ロードショーでやっているじゃない?
斬♪鮫:ええ
亀 吉:たぶん、ほとんどの人ってあの時間帯は見ていると思う
みゆチ:私も時々見てるよ。ナウシカ
斬♪鮫:確かに『ルパン』や宮崎監督の作品はビギナーの視聴が比較的多いですよね
亀 吉:その意味で、あそこで流れているのは既に市民権を獲得しているんだと思うよ
斬♪鮫:市民権ですか‥‥‥
亀 吉:そう。だからあれの他に、もっとビギナーも入りやすいアニメを1つ、紹介してよ
みゆチ:それいい!
斬♪鮫:『ナウシカ』や『ルパン』の路線で、ということですか?
亀 吉:まあ、そういうのとか、そういう路線でなくてもいいけど
斬♪鮫:そうは言いますが、結構難しいですよ。アニメ作品ってすごくたくさんタイトルあるし、個人によっていろいろ嗜好が違いますし。もっと具体的に言って貰わないと
亀 吉:じゃ、みゆチさんとかは?
みゆチ:え? 私が何ですか?
亀 吉:みゆチさんに紹介するアニメとかない?
斬♪鮫:みゆチさんあたりですと‥‥‥そうですね‥‥‥何だろ?
みゆチ:何? 何?
斬♪鮫:ギャグ物とサスペンス系、どっち好き?
みゆチ:どってもいいですけど。どっちかっていうとサスペンスかな?
斬♪鮫:じゃあ、アレだ。『ウィッチ・ハンター・ロビン』
みゆチ:ウィッチ?
亀 吉:どういうの? それ
斬♪鮫:サスペンスですよ。ウイッチっていう特殊能力をもった犯罪者を捕らえる組織があって、それをロビンがハントしていくんです
みゆチ:特殊能力って魔法か何か?
斬♪鮫:魔法というのか。吸血鬼のようなもの
みゆチ:なんか怖そう?
斬♪鮫:そうでもないよ。絵柄は暗いけど、ちゃんとしたミステリーだし
みゆチ:何チャンでやってるんです?
斬♪鮫:いまは放送されてないよ。昔、テレビ東京で放送されていたの。全26話でDVDで売っているから
みゆチ:題名、もう一度言ってください
斬♪鮫:『ウィッチ・ハンター・ロビン』。確かサンライズが制作していたと思います
みゆチ:今度、TSUTAYAにいって見てみる
亀 吉:サンライズなの?
斬♪鮫:ご存じですか?
亀 吉:サンライズって『ガンダム』作ったところでしょ?
斬♪鮫:ええ、そうですよ
亀 吉:何かずいぶん違うもの作ったんだね
斬♪鮫:最近、サンライズは変わってきていますよ。ギャグものの『ケロロ軍曹』、あれもサンライズですし、美少女の学園物『舞-HiME』も制作中だし
亀 吉:そうなんだ‥‥‥
斬♪鮫:亀吉、『ケロロ軍曹』、知ってます?
亀 吉:確か春の新番組にあったことは知っているけど。見てはいないな
斬♪鮫:かなり面白いですよ! 見てください!
亀 吉:いつだっけ? やってるの
斬♪鮫:土曜の午前10時からテレ東で
亀 吉:そんな早い時間なの? もしかして子供向けとか?
斬♪鮫:いえ。あれは間違いなく全世代に受けます!
亀 吉:ホントに?
斬♪鮫:はい。試しに録画してみてください
亀 吉:でも、今からだと途中でしょ?
斬♪鮫:あれはどこから入ってもOKです!
亀 吉:ホントに?
斬♪鮫:ギャグてんこもりですから
みゆチ:亀吉、ギャグ大好きでしたよね?
亀 吉:ビデオとか出てないの?
斬♪鮫:まだですね。確か第1巻が8月にDVD発売だったと思います
亀 吉:わかった。『ケロロ軍曹』ね。ほかにはないの?
斬♪鮫:ほかですか?
亀 吉:この際いろいろ借りて見てみたいから
斬♪鮫:でも、亀吉は結構見てそうですし
亀 吉:そんなことないよ
斬♪鮫:それに‥‥‥
亀 吉:なに?
斬♪鮫:ストライクゾーンがわかりにくくて
みゆチ:それ、わかる!
亀 吉:そうかな?
みゆチ:正直、キショい
亀 吉:なんだと!
斬♪鮫:今までのアニメで一番面白かったのは、やっぱり『ナデシコ』ですか?
亀 吉:うん。キミが推薦してくれたしね
斬♪鮫:じゃあ、『宇宙のステルヴィア』ではどうですか?
亀 吉:『ステルヴィア』? まあ、あれはいいよね。ちゃんとドラマになっているし初心でも入りやすいし
斬♪鮫:見ているんですか?
亀 吉:うん。レンタルビデオで
斬♪鮫:じゃあ『キディ・グレイド』は?
亀 吉:あれはちょっとマニアックだね。話がついていけなかった
斬♪鮫:何? なんで亀吉、そこまで知っているんですか?
みゆチ:やっぱオタク体質ですよ! 亀吉!
亀 吉:いやー。『ナデシコ』から入ったら、そこいらまで行くんじゃないの?
斬♪鮫:確かにあの作品を制作したスタッフたちがちりぢりになって、別々な作品をつくっていますから
みゆチ:『ナデシコ』でいいの?
斬♪鮫:『機動戦艦ナデシコ』
みゆチ:そんなに面白いの?
斬♪鮫:うん。SFだけどギャグ系だよ
亀 吉:TVシリーズ版もいいけど、私は劇場版のほうがお薦めだな!
斬♪鮫:ルリちゃんメインですか?
亀 吉:ストーリー的な話だよ。もちろんミスマル・ユリカのあのボケぶりも好きだけど
みゆチ:二人とも濃いー
亀 吉:じゃ、こういう角度はどうかな? 『ナデシコ』の監督さんは『ちびまる子ちゃん』の監督さんなんだよ?
みゆチ:ホント?
斬♪鮫:『ちびまる子ちゃん』第一期シリーズの監督さん
亀 吉:『エヴァンゲリオン』の後番組で同じ宇宙が舞台だったから、視聴率が落ちちゃって。打ち切り寸前に監督が物語を回復させたんだ
斬♪鮫:スタッフがほとんど寄せ集めでしたから。本当にあれは佐藤監督の底力ですよ
亀 吉:すごいよ。あの作り方。前半と後半の勢いがかなり違っている
斬♪鮫:怖いな、亀吉‥‥‥よく知ってる
亀 吉:いや。というか、そういうエピソードが好きなだけで
斬♪鮫:じゃあ、亀吉は『ナデシコ』『ステルヴィア』『キディ・グレイド』の路線ですか
亀 吉:宇宙とかSFは好きだよ
みゆチ:斬♪鮫さん。何かない? 亀吉が見てないもの
斬♪鮫:うーん。けっこう手強いな
みゆチ:すっごくマニアックなヤツ!
亀 吉:別に宇宙じゃなくてもいいよ
斬♪鮫:じゃあ、『ストラトス・フォー』あたりは?
亀 吉:ストラトスフォウ?
みゆチ:やった! 知らないみたい!
亀 吉:なに? 何チャンでやってるの?
斬♪鮫:いえ。去年UHF系列で放送されていたものです
亀 吉:UHF? 地方ローカル?
斬♪鮫:ここらですとちばテレビ、tvk、テレビ埼玉とか、東京メトロポリタンTVです
亀 吉:内容は?
斬♪鮫:ある南の島で宇宙からの隕石落下を防衛する織の中に配属された4人の女の子たちの成長を描いた作品です
亀 吉:‥‥‥やるな、テレビ神奈川!
斬♪鮫:放送は13話で終わりですが、いまOVAでも続編が2話つくられています
亀 吉:面白そうだね?
斬♪鮫:CGとかキレイですよ。それに専門用語も少ないから、初心者でも入りやすいし
亀 吉:宇宙もの?
斬♪鮫:というか、宇宙を目指す4人の航空訓練日記
亀 吉:ステルヴィアの地球版?
斬♪鮫:路線的にはそんなカンジ。絵柄が亀吉の趣味に合いそうですよ?
亀 吉:それは要チェックだね。どこが出しているの?
斬♪鮫:バンダイビジュアルだったと思いますよ?
亀 吉:ありがとう! 今度シリーズ揃えてみるよ!
斬♪鮫:揃える、とキますか
みゆチ:なんか、ますますオタクに磨きがかかりそう
斬♪鮫:『イグニッション!』とか『フォックス・ワン!』とか言わないでくださいね。今度の更新で‥‥‥
■命が消えていく‥‥お金も消えていく日本と海外のDVD事情
(みゆチさん。彼氏との会合のため戦線から離脱)
斬♪鮫:ところで亀吉にお聞きしたいことがあったんですよ
亀 吉:ほ? 私?
斬♪鮫:DVDって、どのぐらい収録できるんですか?
亀 吉:DVD? 何で?
斬♪鮫:いえ、アニメって30分でしょ? で、それが3〜4話で1枚のDVDで売っていますけど‥‥‥
亀 吉:ああ、前に書いていたよね
斬♪鮫:あれって、なんかおかしくないかなって思って
亀 吉:おかしい?
斬♪鮫:実は、去年、台湾に行ってきたんですけど、そのとき日本のアニメDVDが売っていたんですよ。それには1枚に9話まで収録されていたんですよ
亀 吉:9話? 海賊版じゃなく?
斬♪鮫:いえ、正規版です
亀 吉:そうなんだ‥‥‥‥
斬♪鮫:何で海外で売られているほうが、日本で売られている物より入っているんですか?
亀 吉:どうなんだろうね? そこらは販売元がどんな戦略でやっているのか、実際聞いてみないとわからないけど
斬♪鮫:やっぱ、かなり削ったりしてるんでしょうか? そういうのって
亀 吉:ん? ん? 削るって?
斬♪鮫:画像の精度っていうのか、そういうの
亀 吉:実際計算してみようよ
斬♪鮫:計算できるんですか?
亀 吉:まず聞きたいんだけど、売られていたのって1層焼き? 2層焼き?
斬♪鮫:は? 何? 何ですか?
亀 吉:DVDのプレス方法なんだけど。知ってる?
斬♪鮫:いえ。どういうのですか?
亀 吉:DVDを開発するにあたって、大容量の映像を保存する事が目的だったんで、厚みをCDの半分まで削ることに成功したんだ。だからDVDは実質的に2枚を貼り合わせることができる。これが片面2層焼き。それとは別に一枚だけでコーティングしたのが片面1層焼きっていうんだけど‥‥‥ここまではわかる?
斬♪鮫:あ、はい。知りませんでした
亀 吉:DVDのパッケージに書いてあるから今度見てみなよ。‥‥‥‥で。おそらくキミの見たのは片面2層焼きだと思うんだ
斬♪鮫:そうなんですか?
亀 吉:片面1層焼きの場合、4.7ギガバイトまで記憶できる。これを分数になおすと大体135分(毎秒平均5000キロバイトの画像とした場合)となる
斬♪鮫:135分ってことは‥‥えっと‥‥
亀 吉:‥‥‥‥てことは?
斬♪鮫:2時間15分?
亀 吉:そうだね。だからもし、片面1層だった場合、2時間15分×3枚で6時間45分となる
斬♪鮫:そうですね
亀 吉:それに対して、そのアニメのシリーズは全部で何話だった?
斬♪鮫:確か27話でした
亀 吉:つまり30分×27話だから、さて、何分?
斬♪鮫:えっと‥‥‥‥
亀 吉:何分でしょう〜?
斬♪鮫:810分!
亀 吉:正解! つまり13時間半が記憶されていなければならないから
斬♪鮫:そうか。片面1層焼きでしたっけ? ムリですね?
亀 吉:一方で片面2層の場合、倍の容量が記憶できるから‥‥‥
斬♪鮫:あ! ちょうど! ちょうど810分!
亀 吉:まあ、あくまで大まかな計算だよ。片面2層の場合、下のトラックの方の読み取りの関係で、実際には少しだけ容量が劣る分、記憶される分数も短くなるんだけど、まあ、その分、アニメ=30分で計算しているからね。DVDにはCMとか入らないから、ちょうど収まるぐらいだよ
斬♪鮫:収まるんだ。3枚で‥‥‥‥
亀 吉:その代わり容量的にかなりギツギツだよ。特典とかオマケ映像とかつかないだろうし、マウント(読み取り)の時は負荷がかかるかもしれない
斬♪鮫:でも、やろうと思えば3枚で収まるってことですよね?
亀 吉:まあ、そういうことになるね
斬♪鮫:なんか不幸平
亀 吉:不公平?
斬♪鮫:だってそうじゃないですか。海外で3枚で1シリーズ揃うところ、私たち日本人は8枚揃えているんですよ?
亀 吉:アニメってDVD1枚でいくらぐらいなの?
斬♪鮫:6000円! 6000円『から』です! 1時間半でですよ? いまどき2時間の映画が4000円で売られているのに!
亀 吉:シリーズ全部を揃えるとなると大変な金額だよね
斬♪鮫:そう考えると、なんだか‥‥‥
亀 吉:じゃあ、台湾製のものを買うとか?
斬♪鮫:どうなんですか? 空港の税関、ひっかかりますよね?
亀 吉:まあ、それは量によるかな
斬♪鮫:量?
亀 吉:あまり大きな声では言えないけど。2、3枚ぐらいなら実はOK
斬♪鮫:本当ですか?
亀 吉:ただし『海賊版』はダメ
斬♪鮫:ビデオCDとかですよね?
亀 吉:そう。あれは明らかに著作権違反だから
斬♪鮫:じゃあ、DVDはOKなんですか?
亀 吉:そこが実は、いま問題になっているところで。たとえば、キミの見た台湾のDVDって、どんなカンジのものなの?
斬♪鮫:詳しくはわかりません。買ったワケじゃないので
亀 吉:たぶん、通信衛星でエアチェックしたものじゃないのかな?
斬♪鮫:そうなんですか?
亀 吉:いま、香港とかで出回っているDVDのほとんどが、実はそのあたりなんだよ。スカパーとか、そういうデジタル処理している、比較的クリアーなものを日本でコピーして、それを台湾や香港へ持ち込んで、コンピューターで焼いて、それを売っているんじゃないかな?
斬♪鮫:でも、私がそのとき見た作品は、スカパーで放送されていないものでしたよ
亀 吉:だから、おそらくそれは
斬♪鮫:海賊版?
亀 吉:違う。地上波でエアチェックしたものを製品化したんじゃないのかな?
斬♪鮫:ウソ? テレビの電波、そのままのもの?
亀 吉:わかんないけど。その可能性はあるよね?
斬♪鮫:じゃあ、もし、オンエアの時、ニュース速報なんか入ったら
亀 吉:思いっきり入るだろうね。スーパーインポーズ!
斬♪鮫:それっていいんですか?
亀 吉:いやあ、限りなく海賊版だよ
斬♪鮫:じゃあ、税関で捕まりますよね?
亀 吉:でも、税関はそこまで見ていないと‥‥‥
斬♪鮫:そうなんですか?
亀 吉:だって海外からの帰国客、どれぐらいいると思うよ? それをいちいち一枚一枚、DVDレコーダーで検閲していると思う?
斬♪鮫:そうですよね
亀 吉:それによほど前科なり警察にマークされていない限り、個人が視聴する目的なら、海外のおみやげという観点で通してくれるという話もあるし
斬♪鮫:許されているんですか? そこらへんハッキリしてください
亀 吉:法律的には許されていないけど、許容範囲なら黙認される、それがいまの日本の税関の現状じゃないの?
斬♪鮫:許容範囲ってどの程度?
亀 吉:さあ。それはスーツケースを開ける税関職員によると思うよ? 具体的な枚数は、そのときどきでわからない
斬♪鮫:そんな曖昧な‥‥‥
亀 吉:ただ10枚とか、そういうレベルだと‥‥‥
斬♪鮫:あくまでも密輸をするっていう意識を持てということですか?
亀 吉:まあね。最悪、つかまったとしても枚数が少なければ、没収されるだけでしょう
斬♪鮫:逮捕とかしないんですか?
亀 吉:なに? 本気でするつもり?
斬♪鮫:それで安いんだったらやってみたいんですけど
亀 吉:まあ、やるんだったら覚悟を決めてね。私は責任を持ちませんから
斬♪鮫:はい‥‥‥
亀 吉:一言だけ言えば、税関に音楽のCDと答えないほうがいいよ
斬♪鮫:何でですか?
亀 吉:今年6月に著作権法が改正されたの知ってる?
斬♪鮫:いえ。何かダメになったんですか?
亀 吉:今度の著作権法って、海外で販売された音楽CDの持ち込みを全面的に禁止したんだ
斬♪鮫:はい?
亀 吉:これって表面的には音楽CDに対してとなっているんだけど、実は、DVDがターゲットらしいんだ
斬♪鮫:そうなんですか?
亀 吉:たとえばキミが税関でDVDを発見されたとする。税関職員は『これは何ですか?』と聞くんだけど、そのとき、多分キミは『音楽のCDです』って答えると思う
斬♪鮫:はい
亀 吉:それなら税関は、これまでならパスできたんだ。なぜなら海外で販売している正規の音楽CDに対する罰則はなかったから
斬♪鮫:あ、そうか。じゃあ‥‥‥
亀 吉:その通り。次にもし海外に行って、日本の税関で見つかった場合、キミの答えはかなりマズいことになる‥‥‥
斬♪鮫:じゃあ、どう答えればいいんですか?
亀 吉:さあ。それは自分で考えな
斬♪鮫:えー
亀 吉:だって、そうでしょ? 仮にここでヘタに教えれば、著作権法&出入国管理法違反の幇助となるわけだし
斬♪鮫:そうですね
亀 吉:ましてコピー製品輸入を一番監視している台湾直行便の、それも個人チケットでそれをやろうなんて、自ら捕まりに行くようなもんだよ
斬♪鮫:やっぱりダメですか?
亀 吉:直行便の個人チケットじゃあねぇ‥‥‥
斬♪鮫:‥‥‥!
亀 吉:待って、待って。確かに手段なんてものは考えればいろいろあるよ。でも、その前に著作権は何のためにあるのか、まずそれを考えてよ。そこまで日本のアニメDVDが高い理由、それはキミ自身、知っているはずだし
斬♪鮫:はい。アニメ制作はとにかくお金がかかるんです
亀 吉:だろうね。だからって海外のコピー製品で安価にすませる、という考えだと、ますます制作会社に入る収益は減るんだから。だったらもっとも問題にするべきことは、高すぎるアニメDVDの国内価格について、もっと訴えるべきだと思うけど?
斬♪鮫:そのとおりですね
亀 吉:それに、税関突破なんて人生を賭けた無謀な計画をはかるより、もっと安く、安全に国内にいながら買える方法なんていくらでもあるんじゃないかな?
斬♪鮫:あるんですか?
亀 吉:まあ、そこは頭の切り替えようだけど

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